みっちり個人指導、豊かな人間関係

嵯峨昌紀

成安の魅力は、学生数が多くないところです。一見悪いことのようだけどライバルの多さにウンザリしてしまうこともないし、やる気次第で人数の多い大学よりも断然有意義に過ごすことができると思います。

僕の学年の日本画コースは全部で8人。そうなるとライバルも少なくて、先生やスタッフとの関係も必然的に近くなるし、例えば「作家になりたい！」としっかり希望すれば、個人レッスン並みにみっちりと指導をしてもらえたり、必要な展覧会の情報などを教えてもらえることも。
もちろん自分のやる気次第ですが、まわりと足並みを揃えたりすることなく自分のペースで制作ができるし、大学の雰囲気がそうさせるのか自信過剰な人も少ないので、才能が埋もれてしまう感じもしないです（笑）。

また友人や先輩との関係も近い気がします。日本画の男子が少なかったこともありますが、同級生の男子に加えて、先輩の展覧会の搬入を手伝ったり、教室で話をしたりする機会も多くて、作家を目指すなら大きい作品をつくるべきだという話を聞かせてもらったり、作家としての姿勢を学ぶこともありました。

大学で絵を描くことが楽しいと思えたのは、そんな小さくも深い人間関係の中だからこそ感じられたと思っています。卒業後は大学院に進んで、もっと作品制作を続けたいと思います。

横幅4メートルの大きな作品を描いていますが、
それが余裕で入る広い個人ブースが魅力的。
成安の学生はみんな優しくて接しやすいです。
のんびりしてるとも言えますけど。
人数が少ないので造形ラボや版画ラボで
順番待ちすることが少ないです。